Lfユニットが組み上がったので箱に入れてみた。

ボイド管だとスピーカー位置が中心付近になり回折が大きく使い難い。
バッフルの球面化しか対策はなさそうなので、漁業用の「浮き」をバッフルにという事で加工を始めたが、厚みのバラツキが大きく強度不足の感じなのでギブアップ。
オーソドックスにベニアの積み重ねで球面擬きとしたが、この程度でも回折問題をかなり改善できた。
アルミダイカストフレームの縁をギリギリまで小さく低く削った効果もあるのかもしれない。
又この程度の球面擬きでも振動を受け止めるに十分な強さがありバッフル面内に異常振動は見当たらない、振動エネルギーはボイド管に伝わり裏蓋でスムースに収束している感じがするので、その内振動状況を分析してみたい。

P4210719

インピーダンス特性
珍しく目論見通り8Ωとなった。
コンプライアンスが2mm/N位なのと箱を大めに作ったのとで箱実装foは36hzで予想より若干低めとなり、Qも低いので低域は出ない。
Xoverは2.5khz12db/oct。
z

HfをLf後方3cmにオフセットしてるので到達時間差は100μsほど。
0にすることも可能だが他の特性との兼ね合いもあるので何処かで妥協する必要がある感じ。
new no5  specti


低域補正後(密閉箱な上に過制動なのでアンプ側で電気的に低域を補正)の50cm周波数位相特性

100hzと300hzの凸凹は部屋の影響。
Lfコーンの分割振動が当初の4.8khz→3.8khzまで低下してしまった、ボビン強度UP用にスペーサーとして使った厚紙の影響。メーカーはポリイミドやアルミ合金を使うようだが、適当な材料が入手できないのでしかたない。ネットワーク込みの3.8khz共振ピークは-10dbで大きな影響はないと思うが念の為3.8khzのノッチフィルターを入れ漏れをなくした。
3~7khzの凹みはLfの階段状の凸凹バッフルの影響も大きい、球面加工後にHfの取り付け位置を最適化すれば少し改善できると思う。
球面擬きバッフル&ボイスコイルφ0.23mm1層巻きのおかげでLfの500~3khzの特性が良化したので、2.5khzのXoverが可能となりHfとの繋がりに無理がなくなった。

4.2khzに急激な位相変化がある、もしかしたらLfの分割振動と関係あるのか?あるいはHfのバッフル反射の影響か?→後日の確認で4.2khzにおける360degの急激な位相回転は解析ソフトの都合だというのを確認できた。空間を含む位相なので、何処かに基準を設けそことの相対位相を表示してるのだと思うが、ある条件下で突然基準値を360deg移動させてる感じに見える。発信器で4.2khz近辺をスイープしても該当する急激な位相変化は見当たらない。それに対し17hz位にある急激な変化は、明らかにラップ処理された結果と分る。

低域の位相回転は少なくフラットなエリアが広い、foを36hzまで下げた効果かな。
new freq no5 2nd

残りはバッフル面の仕上げ、Hf位置の最適化など。