2018年06月

地面に落ちた梅を集めてジャムを作りました、香りも色も良いのですが、酸味が強いのでヨーグルトやアイスのトッピング用です。
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AURASOUND NSW2-326-8Aは超小型フルレンジっですが、かなりこだわりを持って設計されていて面白そうなので調べてみました。
ボイスコイル径32.6mm、同径の逆ドームチタン振動板、ラジアル着磁ネオジウムマグネット、ポールピースの大口径息抜き穴、ダンパの代わりにエッジを2個使った振動系支持機構、ショートボイスコイル、金属ボビン、とかなり斬新な構造でそれぞれが独自な性能を発揮する要素になっているようです。

以下は0、8Lの箱に入れ10cmで測定したf特、歪、定電圧ドライブしたときの電流(赤線)です。
・全帯域にわたって歪が0,3%ほどで非常に良い
ラジアル着磁で磁気抵抗の大きいネジウム磁石がボイスコイル直近に配置できたため、歪要素であるギャップ周辺の鉄材のヒステリシスの影響が小さくなったという事かもしれません。同じ理由でコイルのインダクタンスが小さいくなり、高域が拡大できているのかもしれません。
・周波数特性がフラットで滑らか
中高域でドライブ電流と音圧がほぼ一致しており、16kHz位の分割振動ピークも小さく継続時間も短い、実質的に全帯域でピストン振動しているに近い動作となっている。小型紙振動板の場合2~3kHz位から分割振動が始まり、ドライブ電流と音圧の乖離が大きくなり、特性も凸凹になることがおおい。
・fo付近の歪が2%位しかない、ダンパを使用する普通の物はfo付近で数%以上ある、ダブルエッジ構造のリニアリティーが良いのだと思う。実測してみたいが難しい作業。これならネットワークなしでミニサブウーファーとつなげられるかも。
・1、5kHz近辺に小さな凸凹がある。振動板裏の大口径息抜き穴が共鳴しているようで、音出口のところにしっかりと吸音材で蓋をすると改善する。

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以下はステップ応答
foの制動少し弱い、1,4kHzの小さなレベルの共鳴の収束に1,5msほど要している以外は分割振動の影響もほとんど無く、非常にきれい。
分割振動は周波数特性上の問題より、時間軸上に出てくる継続時間の方が音質に影響を与える様な気がする。
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これは比較用の紙振動板径9cmSPの応答、foの制動はOKですが、約2kHzの分割振動が5msも続いています。

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これは4cm紙振動板に2、5cmのアルミキャップを付けたラジカセ用の特性です、一見良さそうですが立ち上がりのところに刺があります。

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上の刺を拡大したところです。
約8kHzの分割振動が0、5ms続いているのが見えます、この様な場合キラキラした感じの音になるようです、設計者が意図的に出しているのかもしれません。
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続く

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