2.双眼装置の内部反射
F4f160mmのアクロマートを仮付けし25mmPLアイピースを実装した時の内部反射です。実際に使用する対物鏡はF4f1600mmなのでこの写真よりは少し良くなります。
普通の望遠鏡や双眼鏡に比べると内部反射が多いのでコントラスト低下の原因になっていると思います。
改善は可能でしょうが分解する必要があります、内部反射は鏡筒の影響も大きいので最終鏡筒に実装確認してどうするか決めるのがよさそうです。
素人目ですが、この双眼装置の三角プリズム不使用面やスリーブ内面は丁重に黒塗装処理してあり、アイピースの取り付けサイズも31.75mmギリギリに合わせてあるので、重要な部分はキチンとできているような気がします、したがってここに書いた内部反射はそれほど重要でないのか、対策がかなり困難なのかのどちらかという気がしないでもありません。
これは右側アイピースレンズを少し離れたところから見たところです
A/D:ビームスプリッターの反射面と入射面の間で反射発生するゴーストです。直接ヒトミに入射するわけではありませんが目の位置をずらすとヒトミに直接入り像も見えます。F4f1600の鏡だとだいぶ小さくなるはずですがゼロにはなりません。強い光なのであちこちで反射し像のコントラストを下げる可能性はありそうです。どうしても嫌なら絞りを入れる事になります。「A」が少し黄ばんで見えるのは波長の違いによる屈折率の差によるものだと思います。
B:取り付けスリーブのネジ切してない部分の内面反射です、その先のネジ切してある部分は真っ暗です。
C:仮付けした鏡筒の内面反射です。
E:ビームスプリッターの上下内部反射です。
F:アイピース直前にある光路長調整円柱ガラスのエッジです。
これは左側です
G:ビームスプリッター後方のエッジ
H:ビームスプリッター前面のエッジ
I:ビームスプリッター反射面のエッジ
J:左側が暗いのは、アイピース前の三角プリズムの左側が全反射限界を超えることによるものです、実視の時は目がアイレンズに近づくので、この暗がりはもっと左側に押しやられ見えなくなるので実害はありません、限界角から逆算すると使っているのはBK4ガラスのようです。
ゴーストは以下光路等が原因で発生するような気がします、双眼装置の宿命です。図でわかるように光軸に対してある程度以上の角度になると発生します。
別件ですがこの双眼装置は右と左の明るさが違います、太陽電池改造の光量計もどきで確認したところ左約2に対し右約1の明るさでした、偏光のせいではないのでビームスプリッタが不出来なのだと思います。左側が明るいので色調まで見るために使用、右側は補助と考えればこの方が良い、と考えることにします。ちなみに双眼装置の光量ロスはオンボロ光量計では確認できないくらい少ないものでした。
というわけで内部反射の改善とコントラストの改善はかなり困難な感じです、後日望遠鏡全体としての評価をしてみれば何か対策案が出てくるかもしれません、それまで待ちです。