Lfユニットが組み上がったので箱に入れてみた。

ボイド管だとスピーカー位置が中心付近になり回折が大きく使い難い。
バッフルの球面化しか対策はなさそうなので、漁業用の「浮き」をバッフルにという事で加工を始めたが、厚みのバラツキが大きく強度不足の感じなのでギブアップ。
オーソドックスにベニアの積み重ねで球面擬きとしたが、この程度でも回折問題をかなり改善できた。
アルミダイカストフレームの縁をギリギリまで小さく低く削った効果もあるのかもしれない。
又この程度の球面擬きでも振動を受け止めるに十分な強さがありバッフル面内に異常振動は見当たらない、振動エネルギーはボイド管に伝わり裏蓋でスムースに収束している感じがするので、その内振動状況を分析してみたい。

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インピーダンス特性
珍しく目論見通り8Ωとなった。
コンプライアンスが2mm/N位なのと箱を大めに作ったのとで箱実装foは36hzで予想より若干低めとなり、Qも低いので低域は出ない。
Xoverは2.5khz12db/oct。
z

HfをLf後方3cmにオフセットしてるので到達時間差は100μsほど。
0にすることも可能だが他の特性との兼ね合いもあるので何処かで妥協する必要がある感じ。
new no5  specti


低域補正後(密閉箱な上に過制動なのでアンプ側で電気的に低域を補正)の50cm周波数位相特性

100hzと300hzの凸凹は部屋の影響。
Lfコーンの分割振動が当初の4.8khz→3.8khzまで低下してしまった、ボビン強度UP用にスペーサーとして使った厚紙の影響。メーカーはポリイミドやアルミ合金を使うようだが、適当な材料が入手できないのでしかたない。ネットワーク込みの3.8khz共振ピークは-10dbで大きな影響はないと思うが念の為3.8khzのノッチフィルターを入れ漏れをなくした。
3~7khzの凹みはLfの階段状の凸凹バッフルの影響も大きい、球面加工後にHfの取り付け位置を最適化すれば少し改善できると思う。
球面擬きバッフル&ボイスコイルφ0.23mm1層巻きのおかげでLfの500~3khzの特性が良化したので、2.5khzのXoverが可能となりHfとの繋がりに無理がなくなった。

4.2khzに急激な位相変化がある、もしかしたらLfの分割振動と関係あるのか?あるいはHfのバッフル反射の影響か?→後日の確認で4.2khzにおける360degの急激な位相回転は解析ソフトの都合だというのを確認できた。空間を含む位相なので、何処かに基準を設けそことの相対位相を表示してるのだと思うが、ある条件下で突然基準値を360deg移動させてる感じに見える。発信器で4.2khz近辺をスイープしても該当する急激な位相変化は見当たらない。それに対し17hz位にある急激な変化は、明らかにラップ処理された結果と分る。

低域の位相回転は少なくフラットなエリアが広い、foを36hzまで下げた効果かな。
new freq no5 2nd

残りはバッフル面の仕上げ、Hf位置の最適化など。




新しく作った振動系質量の確認を行った。

目標に対し3gほど重いが許容範囲。
巻き線をφ0.28mm→φ0.23mmまで細くし、制動力の最適化とインピーダンスのフラットネスを計る事でXover を2.2khz→2.8khzまで上げ、同時に低域特性の改善を図るのが今回の目標。
トッププレートが厚く磁束密度が1.1TあるのでXmaxを±6.5mmと大きめに設定した。
VC口径が大きく一層巻きだが、厚紙を挟み強度UPを計った事もあり、真円度は±0.05mmほどに収まった。今の所良い感じ。
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3.5mの屋根裏にある換気窓の開閉を滑車と紐と重しを使い、床面から操作できるようにした。

気密断熱性が高くなると結露は避けて通れない問題、普通は24時間換気みたいな方法で対策するが、長期間使用しない時は家全体の電源を落とす家なので、こんな方法しかない。
又薪ストーブ使用中は換気窓を閉じるが、天上に取り付けてあるプロペラとストーブの排煙換気により問題は発生しない。
結露問題は奥が深く、まだ完全に対策できた訳ではないが、ようやくほぼOKのレベルになった。

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